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 聴覚障害を扱った物語


あなたの声が聴きたい

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藤田保・西原泰子 編

人工内耳、補聴器、ノートテイク、パソコン要約筆記、耳マーク等々の障害者が関心を持っている、或いは持つだろうと思われる様々な事柄に関して、いろんな立場の人たちが、それぞれの体験で感じた事柄を自由に書き綴っておられます。
聴覚障害者のみに留まらず、聴覚障害に関心のある人たちには是非一度目を通して頂きたい一冊だと思います。

本書の構成としては、内容別に大きく、第一章「あなたの声が聴きたい」、第二章「あなたに声を届けたい」、第三章「難聴者・中途失聴者の明日のために」、第4章「聴こえる医療・介護・福祉のために」の4つに分かれていますが、短編のエッセイ集ですからこの順序どおりに読む必要もなく、どこから読んで頂いても大変面白く読めると思います。 それでは本書の中で心に残った一節をご紹介します。

医師の診察等が終わって会計事務を待つ列に並んだとき、私は前後の人の顔をそれとなく見て覚え、待合で彼らが座る位置を見定めておく。そうする理由は私が聴覚障害を持つ患者だからで、会計支払いのために呼び出されるマイクが聞こえないため、前後の人が窓口へ向かうと、多分自分も呼ばれただろうと見当をつけて立ち上がるのだ。

大病院では会計事務と支払い窓口が別だし、窓口は幾つもある。「私はマイクが聞こえないので手招きしてください」と伝えてもうまくいかないことが多いのだが、実は、それまでに医師、看護師、検査技師らにも同様のことを繰り返し何度も言っていて、すでに疲れ果ててうんざりもしているのである。

その主な原因は、やはり医療従事者とのコミニュケーションが円滑にいかないことだ。受付でのやりとりから始まって、自分の症状がうまく伝えられなかったり、医師らの指示や説明がよく分からないということなのだが、これは聴覚障害を持つ患者に相当のストレスをかけている。考えてみれば当然で、自分が病気かもしれないという時に、それに関する情報が入ってこない状況は大きな不安を引き起こすものである。

それで、身近の聴覚障害を持つ仲間たちは中途失聴の医師である私に、「病院に行って却って疲れる、よほど重病でない限り病院へは行かない」などと半ば不満めいた訴えをしてくる。
私自身も聞こえない患者として病院を受診しているので、実感としてよく分かることなのだ。


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