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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

契約について 

「契約直前に値引きの再交渉を」

説明図

家づくりは一生に一度の大きな買い物であることは間違いありません。
それゆえに、自分の予算が許す範囲でできるだけ良いものを求めるのは当然ですし、ある程度設計や仕様に納得できたとしたら、それをできる限り安く手に入れたいと思うのも自然な感情です。

ですから、建築業者との打ち合わせが進み見積書が提示された段階では、それについて値引き交渉をして、できる限り譲歩を引き出す努力をすることになるでしょう。
そして、最終的には互いに歩み寄って、ある金額で妥結することになり、それをもって契約することに合意することになります。

さて、その後、セールス担当は最終妥結金額を会社に報告し了解をとったうえで契約書を作成することになります。そして、契約日には双方が契約内容を確認した上で調印し、契約書類を取り交わすことをもって無事に契約を終了することになります。

ところが、概ねはこのように契約金額は決まるのですが、たまには、契約当日の契約直前になって再度値引き交渉をし始める人もいます。
お互いに納得して契約金額を決めたはずなのですが、それでも出来るだけ値引きを多く引き出したい気持ちがそうさせるのですね。

事実、周囲の家づくり経験者の中には「契約直前になったら、そこでもうひと押し値引き交渉しないとだめよ」などと入れ知恵される方もいますので、なおさらですね。
確かに、契約直前の値引き交渉は効果があることもあります。業者によっては簡単に値引きを受け入れるところも無いではありません。
契約すれば一定の利益を見込める物件であれば、ほんの少しの値引きを受け入れることで顧客を逃がさずに済むのなら安いものだ、というわけですね。
しかし、これはNGです。

まずは契約というものの考え方から言っておかしいのです。
契約とは当事者間の合意によって生ずるものであり、たとえ口約束であっても契約は契約です。ですから、本来は、互いに歩み寄って契約金額を妥結した段階で契約の効力がうまれるわけで、契約書は単にそれを証明するために作成するものに過ぎないのです。

次に、セールス担当者からすれば、顧客と会社の板挟みにあって本当につらい立場に立たされることになります。担当者は顧客と金額の合意をする段階で、会社に(通常は上司に)値引き金額の了解をとり、最終的な契約金額の報告をしているはずです。大手の会社では工事契約承認願いなどという書類を作らされて直属上司から部長や支店長までの決裁を受けてから契約書をつくるようなシステムになっているところもあります。
つまり、セールス担当は会社とのあいだで「その金額で契約をとる」約束をしていることになります。それが当日、直前になって再交渉を求められたとあれば、「いったいなにを打ちわせしているんだ」ということになり、営業失格の烙印をおされることにもなりかねません。

それでも、その無理難題が通ることもあるでしょう。例えば、セールス担当自身がその会社の責任者であれば叱責を受けることも無いので、その場で契約書を書き直して調印することもあるかもしれません。

しかし、建築業者との契約というのは、家づくりのゴールではなく始まりです。
一度合意した金額をまた振り出しに戻して再交渉するようでは、信頼される取引相手として扱われる事を期待するのは土台無理というものでしょう。
契約してから、各種の打ち合わせや行事があり、そして完成引き渡しがあり、その先も保証やメインテナンスを含めた長い付き合いとなる事を考えると、最初にポイントを下げてしまうのはやはり好ましくはないでしょう。

見積もり段階での価格交渉は何度やっても、どんなに厳しい要求をしようが、それはビジネスですから当たり前ですが、一度契約金額を合意したあとでの再交渉は決して好ましい行為ではありません。


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