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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

設計、間取りについて 

「窓は大きいほど良い」

日本の古い民家に行くと、どこの家でも南側に大きな掃き出し窓とそれにつながる広縁があります。
そして、冬にはその広縁で日向ぼっこができるし、夏は窓を開け放って涼しい風をとり込むことができます。

大きな窓は日光や風を取り入れる他にも、外に広がる素晴らしい景色を眺めるのにも欠かせませんし、開放的な窓から入る光で隅々まで明るい家は気持ちの良いものです。

というわけで、昔から日本では「窓は大きいほうが良い」というのが定説となっていました。

ところが、輸入住宅やそれに伴う高気密高断熱住宅ブームと共に「大きな窓」崇拝にも陰りが見え始めました。
つまり、大きな窓ほど断熱性が悪い為に冬は寒いし夏は冷房が効きにくい、ということで少し敬遠されるようになってきたのです。

確かに、窓の大きさを小さくすればするほど家全体の熱損失は小さくなります。
熱損失というのは、簡単に言えば、真冬に温かい家の中から冷たい外部にどれだけの熱が逃げていくかというようなことで、熱損失が小さいということはそれだけ暖房費がかからないという事になります。

では、窓の大きさの違いでどれだけ熱損失が変わるのでしょうか。

実際は個々の住宅の条件(つまり、大きさとか構造とか間取りとか換気方法など)によって大きな違いがあるのですが、細かい話をしていたらキリがありませんので、大雑把に計算すると次のようになります。

一般的な断熱住宅で一般的な大きさの窓を設置した住宅を例にとりますと、
全ての窓を2倍の大きさに変更すると熱損失は20〜25%大きくなります。それだけ冷暖房費がアップするわけです。
では、すべての窓を1/2の大きさにしたらどうでしょう。その場合は熱損失が10〜15%小さくなります。

いかがでしょうか?
家全体の熱損失は窓だけではなく、床や壁や天井などの影響も大きいので、窓の大きさがそのままの比率で熱損失に影響するわけではありませんから、「思ったよりも差が小さいな」と思われる方いらっしゃるでしょう。

でも、小さな窓の家と大きな窓の家を比較すれば30%以上も冷暖房費の差があると考えれば、これは大きな差だと言えるのではないでしょうか。
勿論、この30%の差というのも一般的な断熱住宅での値ですので、寒冷地用の高断熱住宅になれば(分母、つまり全体の熱損失が小さくなるので)もっと大きくなって40%や50%の差になるかもしれませんし、日本の古民家のように隙間風だらけの住宅なら(分母である全体の熱損失が大きいので)10%以下にもなることでしょう。
このように、昔の住宅では窓を大きくしても小さくしても暖房費はほとんど差が無かった上に、冬の日差しは多く取り入れることができたので、「窓は大きいほうが良い」という定説も充分に説得力があったわけです。
しかし、今は断熱材などを入れない隙間だらけの住宅などはなくなりましたので、そんなわけにはいきません。

では、窓は大きほうが良いのでしょうか、それとも小さいほうが良いのでしょうか。
そしてどの程度の大きさの窓が一番よいのでしょうか。
残念ながら、「それはこうだ」というものはありません。
小さい方については建築基準法で定められている居室の有効採光面積(通常その部屋の床面積の1/7以上)、大きい方は構造的に許されるの開口面積以下ということになりますが、住む人の考え方が最も重要ですから、一概に述べるわけにはいかないのです。

「大きければ良い」というわけではないことを念頭に置き、下記に挙げる「大きい窓のメリットとデメリット」をご参考に、その部屋のその場所に相応しい大きさをご自分で考えて見て下さい。

大きな窓のメリット

◎ 日光が多く入り明るて気持ちが良い
◎ 風通しをよくできる
◎ ながめを楽しめる
◎ 冬は日差しが暖房効果を高める

大きな窓のデメリット

▲ 断熱性が悪く冷暖房費が高くなる
▲ 開閉が重い
▲ 窓自体のコストが高い
▲ 家具等を置ける壁面が少なくなる
▲ 夏は日差しが暑くてたまらない


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