本文へスキップ

マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

メインテナンスについて 

「点検口は収納部の中に」

説明図

住宅の床下や、天井の内部を点検するために設ける開口部のことを「点検口」といいます。
例えば、屋根からの雨漏りがあったような場合は、天井点検口から天井裏に入って漏水箇所を特定したり修理したりするのに用います。
同様に床下の場合も、基礎内部のシロアリをチェッしたり防蟻処理を行なったりするのに用いるわけですから、とても重要な設備であると言えます。

昔の日本家屋では、畳をはがして受板を外せばどこからでも点検できたので、特に床下点検口なるものはありませんでしたし、天井はネズミの駆除などに頻繁に利用するため、どこかで天井板を外して天井内に侵入できる開口部が設けられていたものです。

さて、そんな点検口ですが、現在の住宅では断熱性や気密性が高くなってきていますので、昔のように畳や天助板をはがせばすぐに点検の用を果たせるようなわけにはいかず、天井や床に四角い穴を開けて、内枠と外枠とからなる専用の点検口部材を利用して設置することが多くなりました。
この専用点検口部材もいろんなメーカーで作られており、デザインもそこそこの見栄えにはなっているのですが、そこはやはり、綺麗に仕上げられた天井面などに開口部があるわけですから、他の部分のようにスッキリと納まらないのは仕方ありません。
そこで、点検口の位置を決める際によく耳にするのが「点検口は収納部の中に設置しましょう」。

つまり、押入れとかクローゼットなどの収納部分の内部の床や天井に開口を開けて、そこに点検口を設置しようというわけです。
その位置であれば、天井にしても床にしても、室内からは見えない部分になりますので、インテリアを損なうことが無いからです。

「まあ、利用頻度もそれほどでは無いので、イザというときは収納内の物をどかせばいいだけだから」ということですね。
これはこれで間違っているわけでもないし、事実、多くの新築住宅で点検口は収納部分の中に作られているわけですが、
残念ながら、収納部の中に入れてしまった事で、気軽に点検ができなくしてしまったことも事実です。

ちょっと、車のエンジンルームの点検のことを考えてみましょう。
みなさんはどの程度の頻度でエンジンルームの点検を行なっているでしょうか。
毎月一回程度ならまだましな方で、半年に一回とか一年に一回とか、あるいは車検以外は点検しないなどという猛者もいらっしゃるかもしれません。日常点検はドライバーの義務でもあるのですが、現実はこのとおりです。

「トラブルが起きないかぎり点検なんて行わない」という方は、住宅の点検もほとんど行わないと思いますが、本当は住宅の場合も定期的に点検してやる必要があります。 
点検口を開けてちょっと覗いてやるだけでも良いのです。

床下点検口を開けて基礎内部を懐中電灯で照らしてやれば、シロアリの被害があるかどうかはひと目でわかります。
また、湿気が滞っているとカビ臭い臭いがしますので、水廻りに異常が無いかどうかを判断する基準にもなります。
隠れた場所で水道管が破損して基礎内部が水浸しになってしまったなんていう事もない話ではありません。(実際に私も経験していますので)

天井点検口から覗いてやれば、雨漏りの痕を見つける事もできるかもしれません。
冬場であれば屋根裏に結露しているのを発見できるかもしれませんし、なにか焦げ臭い臭いがすれば電気配線の異常を疑ってみる事もできます。

こんなふうに、住宅の場合も、せめて夏と冬の年2回くらいは点検口を開けてチェックしてやる必要があるのです。万が一の時の修理のためだけに有るのではありません。

となると、ここで問題となるのは、点検口がいつでも開閉できるようになっているかどうかです。

車の場合でも、ボンネットの開閉だけでエンジンルームの点検ができるからまだましなのですが、あれが、車のトランクに入っている荷物をどかしてからでないと点検できないような場所にあったとしたら、なおさら点検頻度が落ちる事でしょう。

同様に、押入れやクローゼット内の荷物をどかさないと点検できないようであれば、簡単に「ちょっと点検してみよう」なんて言う気にはならないと思います。

私は、点検口は洗面所やキッチンなどの水廻りなどの設けることをおすすめします。それが無理なら廊下などでも良いと思います。
少し美観は損ねるかもしれませんが、とにかく気軽に点検する気になることのほうが重要だと思うからです。
(キッチンの床下収納庫が点検口にもなるという製品もありますが、あれも収納物を取り出して収納庫をはずさないと点検口になりませんので、本当にトラブルが起きた場合の非常時にしか役に立たないと思います。)

間取り検討の際には余り気にも留めない点検口かもしれませんが、どうぞおろそかにされませんように。


トップに戻るボタン

contents