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マイホームの新築時に気をつけておきたい注意点

屋根について 

「屋根材は〇〇が一番」

屋根材の説明図

屋根は雨風を凌ぐという一番大事な機能に加えて、デザイン的にも外観をまとめる上で非常に重要な要素です。

私もこれまでに非常に数多くの種類や製品を使って来ましたが、今、一番優れた屋根材はなんだと問われても、これだという答えを出すことができません。

洋瓦の屋根
しかし、巷では「屋根材は〇〇が一番」という声をよく耳にされることと思います。 私もこれまで、いろいろなメーカーや職人さんに「屋根は〇〇が一番」というお墨付きをいただいて採用して来たわけですが、ついに私自身が「これが一番」と感じる屋根材には巡り会えませんでした。

日本の風土には和瓦が一番と言われて、地震で瓦がずり落ちたり、
地震には軽いスレート瓦が一番と言われて、台風で割れ飛び隣家の壁に突ささったり、
台風には継ぎ目の少ないアスファルトシングルが一番と言われて、苔に悩まされたり、
台風にも地震にも強いコンクリート瓦が一番と言われて、塗装の劣化でクレームが出たり、
塗装劣化の心配のないガルバリウム鋼板が一番と言われて、結露が発生したり、
折版屋根が一番と言われて、ソーラーパネルの取り付けで苦労をしたり・・

結局すべての材料には一長一短があるという当たり前の事に気づかされただけでした。

上記に上げた各材料の問題点はその後メーカーの絶えざる品質改良や改善のおかげでかなり解消しているようですが、
現時点でどれが一番良いかと問われても、はっきり「これです」とは答えられるものはありません。

改良屋根材
そうは言っても、実際の業務においては、なにかを選ばざるを得ませんし、どれが良いかと問われれば答えざるを得ない場面はありますので、そういう場合は屋根形状や建物全体のデザインにふさわしいものを意匠的な観点から選んでお勧めするようにしています。
もちろん、その場合は各材料の欠点を補う方法も念頭に置いて考えます。
例えば瓦を採用するなら全て釘打ち止めにして耐震性をあげるようにし、
鋼板葺きにするなら結露防止用の断熱材を直に下張りしたりという具合に。

改良屋根材


「屋根材は〇〇が一番」という言葉を聞いたら、是非その材料の欠点について質問してみて下さい。
欠点を知った上で選択したものなら、なにか起こっても納得出来るものです。




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